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iTunesの”iPhoneを復元・バックアップを復元”はiPhoneの消去データを復旧できない

iTunesでは削除データ復旧はできません

iPhoneやiPadでデータを消去してしまい、データ復旧をするためにiTunesの「iPhoneを復元」「バックアップを復元」ボタンを押し、初期化されたり過去バックアップデータにて復元してしまうケースがあります。「復元」という言葉から「消してしまったデータが復旧できる」と勘違いしこういった操作を行ってしまうのですが、この操作はiPhoneの記憶装置上に深刻な消去状態や大幅なデータ上書きが生じてしまいデータ復旧が非常に困難となります。

iPhoneデータ復旧の相談を頂く際、このような操作を行ってしまい復旧がデータ消去直後よりも非常に困難となってしまうケースが意外にも多くありますので注意が必要です。誤ってこれらの操作を行う前に、それぞれの機能の趣旨を理解する必要があります。

”iPhoneを復元”とは?

iTunesで表示される”iPhoneを復元”とは「iPhoneのデータを消去し工場出荷状態に戻す」ことを意味します。iPhoneが頻繁にフリーズするなど調子が悪かったり、エラーが発生する場合にパソコン側から初期化することができます。

復元と書いているから消去データが復元できるものと勘違いし、ボタンを押したところiPhoneが初期状態となってしまったという相談が後を絶ちません。復元と書いているのに、消去してしまったデータを復元するというリカバリー(Recovery)という意味の復元ではないことが勘違いの原因です。日本語の意味合いからして、勘違いされている方は多くいると思います。データ削除の後に初期化が行われた場合、重複消去操作によりデータ復元が非常に困難となります。

”バックアップを復元”とは?

過去にiTunesでバックアップを取得したiPhoneをパソコンに接続すると、「バックアップを復元」というボタンが表示されます。この復元機能は過去に取得したバックアップデータをiPhone上に復元することができます。つまり、

iPhoneをバックアップ取得時点に戻す

という機能です。例えば、バックアップデータが2018年に取得したものであれば、2019年に復元処理を行った場合はiPhoneデータが2018年当時のデータとなります。このような場合、過去の状況に戻すわけですので2019年に取得した写真・動画やメモなどのデータは消失します。つまり、バックアップ取得後に保存したデータは消えてしまうということです。つまり、バックアップの「復元」とは削除データの復旧を意味するリカバリー(Recovery)ではなく、バックアップ取得時の状態に戻すリストア(Restore)としての復元を意味するのです。

本来はiPhoneの正常化を図る機能

上記のように「iPhoneを復元」機能・「バックアップを復元」機能ともに削除したデータを復旧する意味の復元ではなく、iPhoneのデータを維持しつつ正常化を図る機能です。本来、これらの機能はiPhoneの調子が悪くなった時、iPhoneをリセットした上でデータを戻すという流れで行われます。つまり、

  1. iPhoneの調子が悪くなったので初期化する必要がある
  2. 初期化するとデータが消えるのでiTunesでバックアップを取得する
  3. ”iPhoneを復元”で初期化する
  4. 初期化したiPhoneに取得したバックアップデータをリストアする

という流れが正常な使用方法です。

弊社にデータ復旧の相談をされる前に、データ消去後に慌ててよく理解しないままiPhoneをPCに接続しiTunesを開いたところ「iPhoneを復元」というボタンが表示されるので、消したデータが復元されるものだと勘違いしボタンを操作したところデータが消えてしまい、バックアップを復元とあるのでリストアしたところiPhoneが過去の状態になってしまったというケースです。この状態は、データ復元がより困難となっている状態を意味します。

なぜデータ復元が困難になる?

iPhoneのデータを消去してしまった後、iTunesの”iPhoneを復元・バックアップを復元”作業を行ってしまうとデータ復旧が非常に困難となります。なぜなら、データ消去の上に更に消去操作が行われ、その上広範囲のデータ上書きが生じてしまうからです。

削除したデータを元に戻す、リカバリーとしてのデータ復元は元々そのデータを構成していた元データが必要となります。iPhoneは記憶装置としてフラッシュメモリが採用されていますが、このフラッシュメモリ内に残存している元データを解析し、データファイルとして復元することがリカバリーとしてのデータ復元です。言い換えれば、元データすらも消失した状況(完全消失状態)ではデータ復旧することはできません。この世に存在しないものだからです。

データが完全消失してしまう原因は複数ありますが、代表的なのは「データの上書き」です。データを消去した場合、そのデータが存在していた領域は空き容量として開放されます。空き容量になるということは「いつ別のデータが上書きされてもおかしくない状態」を意味します。データ復旧の成功率を高めるにはデータ上書きにより完全消失する前にデータ消去後速やかに解析を行う必要があります。

iTunesにて「バックアップを復元」するとiPhoneに過去のデータ(バックアップ時のデータ)を今のiPhoneにリストアしますので、保存領域に広範囲なデータ上書きが生じます。こうなるとデータ削除後は元データが存在しデータ復旧が可能な状態であったとしてもリストアにより上書きされてしまい、データ復旧が不可能となってしまいます。これがiTunesの復元機能を使用したらデータ復旧が困難となる理由です。

リカバリーとしてのデータ復旧をしたい場合

復旧したいデータがバックアップされていたデータならiTunesにてバックアップデータを復元(リストア)することでデータが取り戻せます。iCloudによるバックアップデータでも同様です。しかし、復旧したいデータがバックアップ取得後のデータ(=バックアップされていないデータ)の場合は、iTunesの復元機能では取り戻すことができず、むしろ重複消去操作・データ上書きによる復旧不可能状態となる可能性が高まります。

バックアップされていないデータを復旧するにはiPhoneデータ復旧サービスを利用されることをおすすめします。弊社では独自スキーム・高度なiPhoneデータ解析技術によるiPhoneの削除データ復元を全国提供しています。データ救出の可能性を高めるには、消去後できるだけ速やかにデータ復旧作業を行うことが大切です。ご興味がある方はお気軽に弊社技術担当までお問い合わせください。

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