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リカバリーループ|リカバリーモードを解除できない状態の直し方や原因・対処法

データ復旧センターでは高度なデータ解析技術・基板修復技術によりiPhone・iPadのリカバリーループ障害(iPhone起動時にリカバリーモードに入ってしまう障害)に対するデータ救出サービスを提供しています。このページではiPhoneが何故リカバリーループとなってしまうか、その原因と直し方・対処法についてご説明します。このページではiPad/iPodなどiPhone以外のiOS製品についても同様に記載しています。リカバリーループとなったiPhoneからデータを回復させたい方は弊社のデータ復旧技術者までご相談ください。

ご注意

リカバリーループはiPhone・iPadなどiOS製品の根幹的なソフトウェア障害・ハードウェア故障に起因する、データ復旧が困難な「重度障害」に該当する可能性があります。誤ったデータ復元手段を実行するとデータが初期化されたり、エラーが増加してデータ回復が困難となる可能性が高い障害です。リカバリーループ症状が発生しているiPhoneについては速やかに電源を切り、弊社技術担当まで御相談ください。

リカバリーループとは?

リカバリーループ

リカバリーループとはiPhoneやiPadの起動時にiOSが正常起動できず、iPhoneの画面上にiTunesロゴとケーブルが表示されるリカバリーモードとなったまま再起動を繰り返したり、フリーズしてしまう障害を言います。リカバリーループはリンゴループと同じく、データ消去などに比べiPhoneのシステムデータの破損や基板などのハードウェアの故障に起因するケースが多く、一般的にデータ復旧が困難な恐ろしい障害と言えます。

リカバリーループはあくまで「結果」であり、その状態を作り出す原因は様々な要因があります。リカバリーループに陥ったiPhone等からデータ復元を行う場合、まずは何故その状態となっているのか原因を特定し、それを解消するためのアプローチを取らなければなりません。

リカバリーループの主要原因

リカバリーループを引き起こす原因は多数存在します。リカバリーループとは「iOSが正常起動できない」状態であり、OSが起動できない原因はいくつも存在するからです。リカバリーループ原因は大別して「論理障害(ソフトウェアに起因する障害)」と「物理障害(ハードウェアに起因する障害)」に分類できます。リカバリーループはリンゴループと比べ、システムデータの不具合が主要原因となるケースが多いです。

ここでは、弊社に寄せられるデータ復旧サービス事例の内、主なリカバリーループ原因をご紹介します。

iOSの更新(アップデート)失敗

iOSはバージョンアップされるごとにiPhone・iPadユーザーへ更新(アップデート)するよう通知されます。iOSアップデートはパソコンにUSB接続しiTunesで行う方法と、Wifiによる無線アップデートの方法があります。

iOS更新はシステムデータやファームウェアなど、iOSの重要部分を変更する場合がありアップデートに失敗するとこれらの重要データにエラーが発生し、リカバリーループ状態となる原因になることがあります。この障害は論理障害に分類されます。

  • iTunesでiOSアップデート中、ケーブルを抜いてしまった。
  • 更新中にPCの電源が落ちた。
  • 更新中にWifi通信が切れてしまった。

上記のような状態となるとiOSが破損・エラーを引き起こしてしまい、リカバリーループとなる可能性があります。

空き容量不足

空き容量が不足するほどデータを大量保存している場合、システムで使用すべきROM容量に不足が生じてエラーを引き起こし、リカバリーループ状態となる場合があります。通常、システムで使うデータ容量は予約されていますが、iOSの更新によりシステムデータが要求する本来必要となる容量を確保されない場合や、アプリケーションのヒープエラーなどのデータ障害を引き起こし、引いてはリカバリーループの原因となるケースがあります。こちらは論理障害に分類されますが、使用によるメモリ劣化など物理障害の可能性もあります。

システムパーティションの破損・エラー

iPhoneのデータパーティション(データ領域)は大別してシステムパーティションとユーザーデータパーティションに分けられています。システムパーティションにはiPhoneの全ての動作を実現させるために必要なシステムデータが、ユーザーデータパーティションには使用者が保存した写真などのデータ、各種アプリデータが存在します。

何らかの原因によりシステムパーティションが破損・エラーが発生した場合、iPhoneの正常動作・起動ができずリカバリーループ状態となることがあります。

基板故障

iPhone内部基板の故障により正常に起動できず、リカバリーループの原因となる場合があります。基板と一言で言っても、あらゆるパーツの集合体です。基板内のいずれかのチップ類が壊れたり、回路ショートが発生すると正常動作はできなくなります。

特に、iPhoneはスマートフォンの中でも高密度・高精度の基板が採用されています。基板故障の場合は通電させることで障害が悪化することもあり、対応に注意が必要です。

水没

iPhoneが水没し導通性を持つ物質が基板はじめパーツに付着することにより、基板の腐食や回路ショートを引き起こす場合があります。そうなると基板故障と同様、リカバリーループ状態となることがあります。

バッテリー劣化

iPhone内部のバッテリーが劣化したことにより、十分な電力を供給できず正常動作ができないためリカバリーループ状態となることがあります。iPhoneバッテリーは内蔵式のため、簡単には取り外したり交換することはできません。

この場合、注意しなければならないのがバッテリー自体の故障ではなく、iPhoneの充電管理プログラムの異常ということも考えられる点です。

リカバリーループの直し方・対処法

リカバリーループ状態に陥ったiPhone・iPadの直し方や正常起動への対処法についてご説明します。とは言っても、一般的な使用環境で対処できるのはあまりありません。一般的にリカバリーループ状態となったiPhoneが簡単に回復することはなく、iPhoneからデータ復旧を行うには専門的な技術と設備が必要となります。

また、前述の通り不適切な対処を行うとエラーが増加し、リカバリーループ状態からの回復が難しくなります。そのため、以下に記載する対処法は安易に行うことはお勧めできません。リカバリーループ状態となった場合、不用意な操作はせずに速やかに専門的な技術者に相談されることをお勧め致します。

尚、以下に紹介する対処法はリカバリーループの原因が論理障害(ハードウェアの故障が原因ではない、ソフトウェア面での障害)であることが前提になります。水没や基板故障などの物理障害の場合、データ救出のアプローチが全く異なるため以下の対処法は実行しないでください。物理障害の場合、再起動や通電を行うだけでも障害悪化のリスクが高まります。

再起動を行う

軽度なエラーなどの場合、iPhoneを再起動することでリカバリーループ状態から復帰することがあります。リカバリーループ状態ではiOSが正常起動していないため、通常操作での電源操作はできません。そのため、強制再起動を実行することとなります。強制再起動の方法は以下の通りです。

iPhone 8/X/Xsの場合

  1. 音量「+」ボタンを押し、すぐ離す。
  2. 音量「ー」ボタンを押し、すぐ離す。
  3. サイドボタン(電源ボタン)をリカバリーマークが表示されなくなるまで長押しする。

iPhone 7/7+の場合

  1. 音量「ー」ボタンと電源ボタンを同時に長押しする。

iPhone 6s/6/SE/5S/5/4S/4/3GSの場合

  1. ホームボタンと電源ボタンを同時に長押しする。

セーフモード起動

iPhoneなどiOS製品にはセーフモードと呼ばれる起動モードが用意されています。セーフモードはApple提供の基本ソフトウェア構成のみで起動するモードであり、基本ソフト以外のソフトウェア(ユーザーが独自にインストールしたアプリなど)の動作を抑制する不具合確認用のテストモードです。

リカバリーループの原因がユーザーインストールアプリなどに問題がある場合、セーフモードでiPhoneを起動することによりリカバリーループから復帰できる場合があります。

セーフモードの起動方法は以下の通りです。

  1. iPhoneの電源を切る。リカバリーループ状態にある場合は上記の強制再起動を参照してください。
  2. 音量「+」ボタンを押しながら電源ボタンを押す。
  3. リカバリーマークが表示されたら電源ボタンのみを離す(音量+ボタンは押し続ける)。
  4. ホーム画面が表示されたら音量+ボタンを離す。

セーフモードにてiPhoneが正常起動できた場合、リカバリーループの発生原因がユーザーインストールアプリなどの不具合である可能性が高いです。この場合、リカバリーループ発生以前にインストールしたアプリやデータファイルが原因となっていることが多いため、これらのアプリ・データをアンインストール・削除して再起動を実施することによりリカバリーループが解消されることがあります。

iTunesのiOS更新機能を使う

ご注意

iTunesによるiOS更新機能は、失敗した場合データ消失が発生する可能性がある注意すべき対処法です。また、エラーが増加しデータ復旧が困難となる場合があります。慎重に判断した上で行うようお勧めします。

iOSの更新(アップデート)失敗によりリカバリーループ状態となった場合、iTunesのiOS更新機能を使用することでiOSが正常インストールされリカバリーループ状態が解消される場合があります。

iTunesはWindowsパソコンやMacPCにて使用するApple純正のiPhoneデータ管理用ソフトウェアです。よって、iTunesの使用にはPCが必要となります。リカバリーループが発生しているiPhoneをパソコンに接続し、iTunesを起動した場合、以下のようなエラーメッセージが表示されます。

「更新または復元を必要としているiPhone”ユーザー名”に問題があります。この問題はiPhoneを更新することで解決する場合があります。設定やコンテンツは保存されます。更新が機能しない場合は、[復元]をクリックする必要があり、これによりすべての設定とコンテンツが消去されます。このコンピューターまたはiCloudにこのiPhoneのバックアップが作成されている場合は、バックアップをiPhone上に復元するよう求められます。」

このようなメッセージが表示された場合、同一ウインドウに「更新」ボタンと「復元」ボタン、「キャンセル」ボタンが表示されます。この内、更新ボタンを押すことによりiOSの再インストールが始まり、インストールに成功するとiPhoneが正常起動できる場合があります。

この際、間違ってiTunesの「復元」を押さないでください。復元ボタンを押してしまうとiPhoneが初期化されることになり、保存していたデータが失われます。

なお、弊社に寄せられるiPhoneデータ復旧依頼の中には、iOS更新ボタンを押したのにもかかわらずデータが消失し、初期化状態となった事例も確認されています。繰り返しお伝えしますが、iTunesのiOS更新機能によりデータが消失し、データ復旧が困難となる場合がありますので実行する際は慎重に検討されることをおすすめします。

また、iPhoneデータ復旧ソフトの中にはシステム修復機能というものがあるものがありますが、仕組みはiTunesのiOS更新機能と似ているため同様の注意が必要となります。

完全放電させる

iPhoneを完全放電させ充電容量を0%にすることによりリカバリーループ状態から回復できる場合があります。完全放電させるには一切充電せずに電源が切れるまでiPhoneをリカバリーループ状態とすることです。途中、ループせずに電源が切れた場合は再度電源を入れ、電源がつかなくなるまでリカバリーループ状態を継続します。完全放電後、iPhoneを満充電させた上で電源を入れます。

リカバリーループのデータ復旧サービス

データ復旧センターではリカバリーループ状態となったiPhone・iPad・iPodのデータ復元サービスを提供しています。前述の通り、リカバリーループはiPhoneの故障・データ障害の中でも症状が重い障害であることが多く、また状態が悪化しやすくデータ救出が困難な障害です。

リカバリーループの復帰・データ回復には高度なデータ解析・基板修復技術による原因特定と適切な対処が必要となります。保存されていたデータが重要なものである場合は不用意なデータ復旧作業は実施せず、実績豊富なデータ復旧技術者に相談されることをお勧めします。弊社では専門技術者直通の相談窓口を設置しており、初期対応からリカバリーループのデータ復旧に関するご相談に対応することが可能です。詳しくはiPhoneデータ復旧サービスページをご確認ください。

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